販促担当者のためのデジタルマーケティング情報メディア|baXooka[バズーカ]

欲しいタイミングを逃さない! コンテクスチュアルコマースが描くECの未来

ショッピングの際、予定していなかった商品をその場で気に入って購入する「衝動買い」の経験は、誰にでもあると思います。博報堂生活総研の「生活定点」調査(2014年)によれば、20代~60代の男女のうち29.5%が、「衝動買いをする方だ」と回答しており、年代が下がるほど、その割合は増加します。今回は、この「衝動買い」の心理を活用したコンテクスチュアルコマースというフレームワークについてご紹介しましょう。

買いたい! その時を逃がさない、コンテクスチュアルコマース

博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所が2015年7月に東京都、大阪府、愛知県、高知県に在住する15~69歳の男女を対象に調査した「メディア定点調査」によれば、1日当たりのメディア総接触時間は383.7分に上り、そのなかで「携帯・スマホ・タブレット」が4分の1以上を占めているとしています。また、総務省が平成27年5月に発表した「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によれば、ソーシャルメディアの利用率が全体で6割超に上り、特に20代では95%に上るとしています。

ソーシャルメディアやさまざまなWebサイトにアクセスしている最中に、ふと気になる商品やサービスを見つけた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。しかし、従来はその商品を購入したいと思った場合でも、別ページを開いて商品名を検索し、ECサイトから販売ページを探し出すという手間がかかっていました。

それを、もともと見ていたページ上で、簡単に購入から決済まで手続きできるようにしたのが、コンテクスチュアルコマースです。この仕組みは、サイト閲覧者が別ページで購入・決済する手間を省くことで、購入意向が一番高い時に、購入を可能にすることを狙っています。

「買わせる」のではなく、「買わされた」のでもない感覚

このコンテクスチュアルコマースがもたらすメリットを、利用者とECサイトの事業者それぞれの視点で、考えてみましょう。

まず利用者にとってみると、表示される商品やサービスは、自分にとって多少なりとも興味のある内容であることが多いため、買い物のコンシェルジュのような役割を担ってくれます。自分が知らなかった、意外な商品やサービスとの出会いも期待できるでしょう。
また、表示された商品がその場で購入できるという利便性も大きなメリットのひとつ。わざわざ別ページでECサイトを開き、階層を下っていく必要がありません。決済サービスやクレジットカードを利用して、ストレスなくスムーズにショッピングをすることができるのです。

一方で、ECサイトの事業者にとっては、最終的なコンバージョンでもある売上を向上させることが期待できます。また、広告色が前面に出ているわけではないので、ユーザーがストレスを感じにくいというメリットも見逃せません。

このように、コンテクスチュアルコマースは、ECサイトの事業者からすると「買わせる」というスタンスでもなく、ユーザーからすると「買わされた」という感覚でもない、絶妙なバランスを保った仕組みであるといえます。

コンテクスチュアルコマースで、未来のショッピングはどうなる?

このように、コンテクスチュアルコマースはさまざまなメリットをもたらすものではありますが、同時に、ECサイトの事業者にとっては新しい課題も生み出すことになります。

コンテクスチュアルコマースはその仕様上、SNSやWebサイトの文脈と融和した商品紹介をする必要があります。つまり、事業者にとっては他社製品との差別化を積極的に図ることが難しくなります。一方的なメッセージや押し付けがましいメッセージは発信できません。掲載されれば必ずしも購入につながるわけでもありません。また、コンテクスチュアルマーケティングとは、個人個人にカスタマイズされた施策という側面を持つので、効果検証の実施で得られる傾向や対策が見えにくいといえます。

そして、コンテクスチュアルコマースは必ずしもすべての商材と相性がいいわけではありません。その向き不向きを見据えて、人々が購入に至るまでのプランを構築することが重要です。

時空を超えて広がる、デジタル空間での買い物体験

コンテクスチュアルコマースは、人々の時空を超えた買い物体験を可能にする画期的なシステムです。あらゆるサイト、SNSが売り場としての機能を持つことになります。事業者にとって、拡販のチャンスとなることは間違いないでしょう。

また、商品を購入したユーザーが、その場でSNSを使って拡散をしてくれることも期待できるでしょう。セールを実施することで、意図的な拡散を狙うこともできます。人々の日常生活におけるデジタルの動線に出店をする、それがまさしくコンテクスチュアルコマースなのです。

参考:

日本経済新聞(2013/12/18) 『ソーシャルコマースの威力 伊勢丹・トヨタで始動』

博報堂生活総研「生活定点」調査(2014年)

博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所「メディア定点調査」(2015年7月)

総務省「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」

The following two tabs change content below.
baxooka
バズーカの運営チームです。 デジタルマーケティングの情報を日々更新中!よろしくお願いします!
販促の最新トレンド、事例をお届け!
メルマガ登録情報入力
必須
必須
メールアドレス 必須
会社名 必須
SNSでフォローする